こんにちは。
当サイトであるicevelを運営しているYamada(@icevel3)です。
アイスランドの陸や海には、さまざまな動物が生息しています。
「アイスランドにはどんな動物がいるの?」
「アイスランドで見れる動物を知りたい!」
など疑問があると想います。
今回の記事は、アイスランドで見られる動物やツアーを解説します。
※2025年10月12日:情報を更新しました
アイスランドの動物【家畜】
アイスランドの主な家畜は以下のとおりです。
- 羊
- 馬
- 牛
- ヤギ
- 鶏
アイスランドに人間が最初に入植したのは9世紀後半で、ノルウェーのヴァイキングといわれています。
ヴァイキングとともに、多くの家畜がアイスランドにやってきました。
農業よりも酪農を中心に生活してきたアイスランド人にとって、家畜は生活に欠かせない存在です。
アイスランドの家畜について、詳しく解説します。
羊:アイスランドの人口よりも多い

アイスランドには、アイスランディックシープ(Icelandic Sheep)という羊がいます。
何世紀にもわたってほかの種類の羊と接触させなかったため、今日まで純粋な品種として守られています。
アイスランドにいる羊は約30万頭から40万頭で、アイスランドの人口の約38万人とほぼ同じまたはそれ以上です。
5月から9月は羊が放牧地を自由に歩き回っているので、アイスランドをドライブしていると見られる可能性があります。
アイスランディックシープは上質な毛であることから、ウールを使った手袋やセーター(ロパペイサ)などの製品がお土産で人気です。
また、ラム肉もおいしくて日本でもアイスランド産のラム肉を食べれるお店や販売店があります。
馬:アイスランド原産で小型サイズ

アイスランド原産の馬であるアイスランディックホース(Icelandic Horse)は、足が短く背が低いのが特徴です。
性格は温厚でフレンドリーで、アイスランド人から愛されています。
人がアイスランドに入植して以降、1,000年以上ほかの種類の馬と交配は行われなかったため、純潔な品種の一つです。
現地では、アイスランディックホースに触れ合えたり乗馬ができるツアーがあります。

ゴールデンサークルを回るツアーに参加したとき、馬の餌やりを体験する機会がありました。
とてもフレンドリーでした!
牛:スキール作りに欠かせない

アイスランディックキャトル(Icelandic Cattle)は、ヴァイキングがアイスランドに入植したときに一緒にやってきました。
牛の中では小型の品種で、普段は牛舎で飼育されてますが夏は放牧されています。
スキムミルクの原料である牛乳から作られるスキール(Skyr)は、ヨーロッパで人気のヨーグルトで、アイスランド人の国民食です。

厳密にスキールはチーズの一種です。
アイスランドでスキールを食べましたが、ヨーグルトよりもマイルドな味わいでした。
ヤギ:絶滅危惧種

アイスランドには、アイスランディックゴート(Icelandic Goat)というヤギがいます。
アイスランディックゴートはノルウェー原産で、1,000年以上前から家畜で飼われている純粋な品種です。
アイスランドのヤギは、個体数が少なく絶滅危惧種に指定されています。
現在は主にペットとして飼育されていて、ほかにも食肉・乳製品・カシミヤ・レザーなどの目的で飼育されています。
一部の農場では、アイスランディックゴートと触れ合うことが可能です。
鶏:アイスランドの在来種

アイスランドの鶏は、アイスランディックチキン(Icelandic Chicken)と呼ばれています。
アイスランド語では「íslenska hænan」です。
9世紀にヴァイキングがノルウェーからアイスランドに入植したとき、鶏も家畜として持ち込まれました。
現在では、アイスランド各地の農場で少数の鶏が飼育されていて、卵の生産や食肉として流通しています。
1,000以上前からアイスランドにいる在来種の鶏は、厳しい環境にも適応でき、冬の季節でも多くの卵を産みます。
アイスランドの犬と猫
日本でもペットで人気の動物が、犬と猫です。
アイスランドにいる犬や猫について、詳しく解説します。
猫:アイスランドで人気のペット

猫(Cat)は、アイスランドで人気のペットです。
1924年に首都のレイキャビクで犬をペットとして飼うのを禁止したことから、猫を飼う家が多くなったといわれています。
アイスランド原産の猫は現在いませんが、レイキャビクを歩くと猫が歩いています。
冬を除く時期にレイキャビクへ訪れたときには、路地や家の庭先にいる猫を探しながら観光するのもよいでしょう。
なお、2018年にレイキャビクで「Kattakaffihúsið」という日本語で「猫カフェ」がアイスランドで初めてオープンしました。
犬:アイスランド原産の牧羊犬

アイスランディックシープドッグ(Icelandic Sheepdog)は、アイスランド原産の牧羊犬です。
9世紀後半に人がアイスランドに入植したときに持ち込まれました。
アイスランディックシープドッグは口元が尖っていて耳が立っているスピッツタイプで、体高は42cmから46cmと中型犬のサイズです。
性格はフレンドリーで、二重の被毛のため寒さに強い特徴があります。
2025年には、アイスランド北部にアイスランディックシープドッグに特化した博物館「The Icelandic Sheepdog Heritage Center」がオープンしています。
アイスランドの野生動物
アイスランドにはさまざまな種類の野生動物が生息していますが、今回は7種類を紹介します。
- キツネ
- パフィン
- トナカイ
- ハヤブサ
- クジラ・イルカ
- アザラシ
- ミンク
キツネ:アイスランドで唯一の哺乳類

ホッキョクギツネ(Arctic Fox)は、874年にヴァイキングがアイスランドに入植したときに唯一、陸にいた哺乳類です。
約1万年前に起きた最終氷期にアイスランドへやってきたといわれています。
ホッキョクギツネは、季節によって毛色が変化する特徴があります。
周辺の環境に合わせて、夏は黒色または灰褐色、冬は雪によるカモフラージュで白色または薄い灰色の姿になるのです。
ホッキョクギツネの被毛は断熱性のある二重構造で、アイスランドの厳しい環境にも対応できます。
人里離れた地域にホッキョクギツネは生息しています。
見られる可能性のある場所は、ウェストフィヨルド・ヴァトナヨークトル国立公園・ホルンストランディル自然保護区などです。
パフィン:容姿が特徴的

パフィンの一種であるニシツノメドリ(Atlantic Puffin)は、アイスランドで有名な動物です。
ニシツノメドリは北大西洋や北極海に生息していて、その見た目から「海のピエロ」と呼ばれます。
世界中にいるニシツノメドリの約6割はアイスランドで繁殖しており、アイスランド人に愛されている海鳥です。
ニシツメドリがアイスランドにくるのは4月下旬から8月下旬で、それ以外の時期は海上で暮らしています。
後述しますが、現地ではパフィンを観察するツアーがあって旅行者に人気です。
トナカイ:家畜だっだが野生化

トナカイ(Reindeer)は、18世紀にノルウェーからアイスランドにやってきました。
家畜を目的に試験的に輸入されましたが、アイスランドの厳しい環境と食糧不足でほとんどが死んでしまいました。
絶滅したと考えられていましたが、1939年にアイスランド東部でトナカイの群れが確認され、数年にわたって生息数が増えたといわれています。
野生のトナカイを見れるのは、主にアイスランドの東部地方です。
夏は基本的に山などの高地に生息していますが、冬は餌を求めて低地まで降りてきます。
また、アイスランド東部の小さな町「Fellabær」ではトナカイ公園(Reindeer Park)があり、保護されたトナカイと触れ合えることが可能です。
ハヤブサ:アイスランドの国鳥

シロハヤブサ(Gyrfalcon)はアイスランドの国鳥で、20世紀の国章にも描かれています。
世界最大のハヤブサで、全長は約50cm、翼を広げると約150cmです。
シロハヤブサは獲物を目掛けて急降下するとき、時速210kmのスピードが出ます。
アイスランドでシロハヤブサは1年中見られ、生息の主な場所は中央高地・ウェストフィヨルド・イーストフィヨルド・北部の山岳地帯などです。
クジラ・イルカ:アイスランドの海域に生息

アイスランドの海域には、クジラやイルカが生息しています。
代表的なのは以下のとおりです。
- ザトウクジラ
- ミンククジラ
- ナガスクジラ
- シロナガスクジラ
- イワシクジラ
- シャチ
- ネズミイルカ
- タイセイヨウカマイルカ
- ハナジロカマイルカ
アイスランドの近海は餌が豊富なことから、約20種類のクジラやイルカなどの鯨類が生息しています。
夏になると餌を求めて、クジラやイルカがアイスランドの近海にやってきます。
詳しくは後述しますが、アイスランドは世界的に見てもホエールウォッチングに最適な場所の一つです。
アザラシ:2種類が生息

アイスランドに年中いるアザラシは、「ハイイロアザラシ」「ゼニガタアザラシ」の2種類です。
ゼニガタアザラシは1.2mから2mほどの大きさで、アイスランドで一般的に見られます。
ハイイロアザラシは1.6mから3mほどの大きさで、主に人里離れた場所に生息しています。
ほかにも、アイスランドで定期的に見られるアザラシは、タテゴトアザラシ・アゴヒゲアザラシ・ワモンアザラシ・ズキンアザラシなどです。
アイスランドでアザラシを見られる場所は、ヨークルスアゥルロゥン・スナイフェルスネス半島のイトゥリトゥンガビーチ・ヴァトンスネス半島のIllugastadirやHvitserkurなどです。

氷の洞窟ツアーの参加でヨークルスアゥルロゥンに寄りましたが、湖面からアザラシが顔を出していました(一瞬で写真は撮れませんでした…)。
ミンク:毛皮目的で輸入

アメリカミンク(American Mink)は、1931年に毛皮用でノルウェーからアイスランドに輸入されましたが、一部が逃げ出して野生化しました。
アイスランドの自然に適応して天敵も特にいないので、少しずつ数を増やして全土に広がっています。
ミンクの主な生息地は海岸・川・湖などの近くで、甲殻類・魚類・鳥類などの生き物を捕食します。
アイスランドの動物ツアー
アイスランドで体験できる動物ツアーは、以下のとおりです。
- バードウォッチング
- ホエールウォッチング
- 乗馬
- 犬ぞり
- 釣り
今回のツアーは、Guide to Iclandという現地の旅行会社で取り扱っているものを紹介しています。
バードウォッチング
専門ガイドが同行したバードウォッチングツアーは、初心者の方におすすめです。
現地では、パフィンを観察するツアーが例年5月から8月に開催されています。
レイキャビクから出発するツアーもあるので、比較的簡単にパフィンに出会えるでしょう。
ホエールウォッチング
アイスランドの各地では、ホエールウォッチングツアーが開催されています。
ホエールウォッチングツアーは一年を通して開催されていますが、最適な時期は4月から9月です。
5月から8月の夏はピークシーズンで、日照時間が長くて1日に複数回ツアーが開催されます。
11月から2月の冬は、シャチが見られる可能性が高いです。
レイキャビクの旧港からもホエールウォッチングツアーの船が出ているので、参加しやすいでしょう。
乗馬
アイスランドの各地では、乗馬ツアーが開催されています。
ツアーによっては、草原・砂浜・溶岩原などさまざま場所で乗馬が可能です。
乗馬ツアーは一年中開催されていますが、6月から8月は天気が比較的穏やかで最適な時期です。
乗馬ツアーは初心者の方でも参加できるので、この機会に体験するとよいでしょう。
アイスランディックホースとともに、アイスランドの自然を堪能したい方は、乗馬ツアーの参加をおすすめします。
犬ぞり
アイスランドでは、犬ぞりツアーが開催されています。
冬は雪の中で犬ぞりができるため、迫力ある体験ができるでしょう。
アイスランドで犬ぞりをする主な犬種は、グリーンランドドッグ・アラスカンハスキー・シベリアンハスキーなどです。
レイキャビクから送迎する犬ぞりツアーも開催されています。
釣り
アイスランドの主要な場所では、釣りのツアーが開催されています。
経験豊富なガイドが付くツアーがあるので、釣りが初心者の方にもおすすめです。
アイスランドの釣りの一般的なシーズンは5月から9月で、世界中から釣り人が訪れます。
アイスランドの一般的な海水魚はモンツキダラ・タイセイヨウダラ・サバ・オオカミウオ・スケトウダラなどです。
一方、淡水魚はブラウントラウト・アークティックチャー・タイセイヨウサケなどです。
アイスランドの動物に関するよくある質問
アイスランドの動物について、よくある質問に回答していきます。
- アイスランドに危険生物はいますか?
- アイスランドにしかいない動物はいますか?
- アイスランドに動物園はありますか?
アイスランドに危険生物はいますか?
アイスランドにはホッキョクグマやオオカミなど、危険な動物は生息していません。
また、毒のある生物も基本的にアイスランドにはいません。
ただし、野生動物にむやみに近づいて逃げ道をふさぐと、向かってくることがあるので注意してください。
ほかにも、鳥の巣にひながいた場合、近づくと親鳥がひなを守ろうと人を襲うことがあるので注意しましょう。
アイスランドにしかいない動物はいますか?
ホッキョクギツネは複数の亜種が存在しますが、アイスランドのホッキョクギツネはそのうちの一種です。
ほかにも、羊・馬・牛・ヤギ・鶏など、アイスランド原産の家畜もいます。
アイスランドに動物園はありますか?
レイキャビクには、ファミリーパーク&動物園があります。
園内には、羊・馬・ヤギ・鶏・豚などの家畜から、ホッキョクギツネ・トナカイ・アザラシ・ミンクなどの哺乳類がいます。
レイキャビクの中心地からファミリーパーク&動物園までの距離は、3kmから4kmほどです。
【まとめ】アイスランドではさまざまな動物が生息
アイスランドの動物について解説しました。
今回の記事をまとめると、以下のとおりです。
- 羊や馬など、アイスランド原産の家畜がいる
- 人がアイスランドに入植したとき、陸にいた唯一の哺乳類がホッキョクギツネ
- パフィンやハヤブサなど、アイスランドにはさまざまな鳥類がいる
- アイスランドの海には、アザラシやクジラなどが生息している
- バードウォッチングやホエールウォッチングなど、野生動物を観察できるツアーが開催されている
野生動物を観察するときには、一定の距離を保って静かに見守りましょう。


