こんにちは。
当サイトであるicevelを運営しているYamada(@icevel3)です。
アイスランドには、家畜やアイスランド近海に生息する動物、野鳥などの野生動物が生息しています。
アイスランドの一部は北極圏に位置していますが、メキシコ湾から流れてくる暖流の影響で、冬の季節は近隣の国と比べると、それほど寒くありません。
しかし、アイスランドは火山島や高緯度の位置にいることから、固有の野生動物は少なかったとされています。
「アイスランドにはどんな動物・野生動物がいるの?」
などの悩みがあると想います。
今回の記事では、アイスランドで見れる家畜の動物や野生動物について、解説をしています。
アイスランドの主な家畜
アイスランドを旅行していると、あちこちで動物を見ることがありますが、ほとんどが家畜です。
アイスランドの主な家畜動物は以下の通りです。
- 羊(ヒツジ)
- 山羊(ヤギ)
- 馬(ウマ)
- 犬(イヌ)
- 牛(ウシ)
- 鶏(ニワトリ)
アイスランドに人間が入植してきたのは9世紀頃で、ノルウェーのヴァイキングという諸説があります。
ヴァイキングと共に、多くの家畜がアイスランドに連れてきたとされています。
昔から、農業よりも酪農を中心に生活してきたアイスランド人にとって、家畜は生活に欠かせない存在です。
アイスランドの人口よりも多い「羊」
アイスランドには「アイスランディック・シープ(Icelandic Sheep)」という羊(ヒツジ)の固有種がいます。
アイスランディック・シープの原種は、9世紀にノルウェーからアイスランドに入植してきた時に、ヴァイキングが連れてきたノルウェジャン・スパエルという種類です。
アイスランドに生息している羊の数は、アイスランドの人口の2倍以上の80万頭です。
アイスランドの羊は上質な毛(ウール)であることから、ウールを使った手袋やセーター(ロパペイサ)などの製品がお土産として人気です。
また、ラム肉も美味しくて日本でもアイスランド産のラム肉を食べれるお店や販売店があります。
絶滅危惧種の「山羊」
アイスランドには「アイスランディック・ゴート(Icelandic Goat)」という山羊(ヤギ)の固有種がいます。
アイスランディック・ゴートはノルウェー原産で、1,000年以上前から家畜として飼われていました。
アイスランドの山羊は、個体数が少なくて絶滅危惧種に指定されています。
アイスランドの山羊は、主にペットとして飼育されていて、ほかにも食肉や乳製品、カシミヤ、山羊革(かわ)などの目的で、飼育されています。
1,000年以上ほかの種類と交配されてこなかった「馬」
アイスランドの馬「アイスランド・ホース(Icelandic Horse)」は、足が短く背が低いのが特徴です。
性格は温厚でフレンドリーなので、アイスランド人からも愛されている動物です。
アイスランドでは馬に触れ合えるツアーや乗馬ができるツアーもあり、広大な大地で大自然を感じとることができるでしょう。
「ゴールデンサークル」というツアーに参加したとき、馬のエサやりを体験する機会がありました。
とても人懐っこかったです!
アイスランド原産の「犬」
アイスランドの犬には「アイスランド・シープドッグ(Icelandic sheepdog)」というアイスランド原産の牧羊犬がいます。
アイスランド・シープドッグは、スピッツタイプ(口吻が尖っていて耳が立っている犬のこと)で、大きさは中型犬のサイズ(体高が42〜46cm)ぐらいで、寒さに強い特徴を持っています。
アイスランドでは、冬にハスキー犬と犬ぞりを体験できるツアーがあり、アイスランドの自然をより体験できるでしょう。
アイスランド人の国民食であるスキールに欠かせない「牛」
アイスランドの牛は、ヴァイキングがアイスランドに入植してきた時に一緒にやってきました。
スキムミルクの原料である牛乳から作られるスキール(Skyr)は、ヨーロッパで人気のヨーグルトで、アイスランド人の国民食です。
スキールは厳密に言うと、チーズの一種です。
私は、アイスランドに訪れたときにスキールを食べましたが、ヨーグルトよりもマイルドな味わいでした。
アイスランドの在来種「鶏」
アイスランドの鶏(ニワトリ)は「アイスランディック・チキン(Icelandic chicken)」と呼ばれています。
アイスランド語では「íslenska hænan」です。
9世紀にヴァイキングがノルウェーからアイスランドに入植してきた時に、ニワトリも家畜として持ち込まれました。
現在では、アイスランド各地の農場で少数のニワトリが飼育されていて、卵の生産や食肉として流通されています。
1,000以上前からアイスランドにいる在来種のニワトリは、厳しい環境にも適応でき、冬の季節でも多くの卵を産みます。
アイスランドの人気のペットは「猫」
アイスランドの首都「レイキャビク」市内で人気のペットなのは「猫」です。
1924年にレイキャビク市内では、犬をペットとして飼うのを禁止(※)してから、猫をペットにする家庭が多くなったと言われています(現在は犬を飼っても問題なし)。
アイスランドには固有の種類の猫はいませんが、レイキャビクには猫を飼っている家が数多くあります。
レイキャビク市内の通りを歩くと、猫が歩き回っています。
2018年には、レイキャビク市内に「Kattakaffihúsið」日本語で「猫カフェ」がアイスランドで初めてオープンしました。
春や夏にレイキャビクに観光に訪れた時には、路地や家の庭先にいる猫を探しながら観光するのもいいかもしれません。
※ 犬をペットとして禁止した理由は、犬から人に感染する「エキノコックス症」の感染を防ぐため
陸にいる野生動物
アイスランドに生息している主な野生動物は以下になります。
- キツネ
- トナカイ
- ミンク
- 水鳥
- カラス
アイスランドに唯一生息していた「キツネ」
キツネは、874年にヴァイキングがノルウェーからアイスランドに入植してきた時に唯一、陸にいた哺乳類生物です。
キツネの種類は「ホッキョクギツネ(Arctic Fox)」で、冬になると周りの雪と見分けがつかなくなるほど、モフモフした白い姿になります。
一方、夏の間は岩にまぎれるために、灰色や褐色の毛色に変化します。
家畜だったが野生化した「トナカイ」
トナカイは元々、家畜として18世紀にノルウェーからアイスランドに持ち運ばれました。
しかし、脱走や人が放したりなどで現在では、一部野生化しているトナカイがいます。
アイスランドで野生のトナカイが住むのは、手付かずの自然が残る東部地方のみです。
トナカイの群れに出会うツアーもあります。
外来種の「ミンク」
「ミンク」は、1931年に毛皮用としてノルウェーからアイスランドに輸入されましたが、多くの数のミンクが逃げ出してしまい、野生化しました。
ミンクはアイスランドの自然に適応して天敵も特にいないので、少しずつ数を増やしていきました。
ミンクの主な生息地は海岸や川、湖などの近くで、甲殻類や魚類、鳥類などの生き物を捕食することが多いです。
「カモ・アヒル・白鳥」などの水鳥
アイスランドの首都であるレイキャビクの中心地には「チョルトニン湖」があります。
チョルトニン湖にはカモ・アヒル・白鳥などの「水鳥」が多く集まり、エサをあげられます。
チョルトニン湖は、レイキャビク市民に愛されている湖です。
大きいカラスの「レイヴン」
アイスランドには「レイヴン(Raven)」という大型のカラスが生息しています。
レイヴンは日本で「ワタリガラス」や「オオガラス」とも呼ばれていて、渡り鳥として冬の北海道(東部)にやってきます。
9世紀にノルウェーからアイスランドへ入植したのを記録した「植民の書」のなかに、レイヴンに関係する物語が書かれています。
ヴァイキングの「フローキ・ビリガルズソン」は航海において、目指す大陸の方角を知るために、3羽のレイヴンを使いました。
3羽のうち1羽のレイヴンが、フローキたちが乗る船の前を先導して、大陸(後のアイスランド)へと案内したとされています。
海にいる野生動物
アイスランドの海岸付近で見られる主な野鳥は以下の通りです。
- パフィン
- アジサシ
また、アイスランドの近海では以下の野生動物が生息しています。
- クジラ
- アザラシ
- タラ(鱈)
容姿が特徴的な「パフィン」
パフィン(ニシツメドリ)は北極周辺に生息している鳥で、その見た目から「海のピエロ」とも呼ばれます。
世界中に生息しているパフィンの約半数は、アイスランドで繁殖したもので、アイスランドの人たちに愛されている鳥です。
アイスランドに繁殖のためにやってくるパフィンを観察するには6月〜9月の間で、それ以外は海の上で暮らしています。
パフィンを観察できるツアーがあり、旅行者に人気のツアーです。
カモメ科に分類される「アジサシ」
キョクアジサシは、北極と南極の間の約1,800キロを1年の内に行き来することから「世界で最も長い距離を移動する小型の渡り鳥」と呼ばれています。
キョクアジサシは、夏のアイスランドやグリーンランドなど北極圏にやってきて繁殖を行い、冬になると越冬のために南極圏に移動をします。
遭遇率99%の「クジラ」
クジラのホエールウォッチングは、アイスランドの大きな観光資源の1つです。
アイスランドの近海には、エサとなる魚が豊富なことから20種類以上のクジラが生息しています。
夏になるとエサを求めてクジラがアイスランドの近海にやってくるので、クジラを高確率で観察できます。
また、アイスランドは日本と同じく捕鯨の国で、アイスランドで獲れたクジラの肉は日本に輸出されています。
アイスランドの大自然でのんびり過ごす「アザラシ」
アザラシは、ヴァイキングが入植する前からアイスランドに生息していて、自然が豊かなアイスランドでのびのび過ごしていました。
ヴァイキングが入植してきてから、アザラシは食用や衣服、燃料などの資源として生活に必要不可欠になりました。
アイスランドの海岸付近に生息しているアザラシは「ハイイロアザラシ」と「ゼニガタアザラシ」の2種類です。
アイスランドの東部にある、ヴァトナヨークトル氷河の最南端にある「ヨークルスアゥルロゥン氷河湖」は、ボートツアーで有名ですが、ほかにもアザラシが湖面から顔を出していることがあります。
私が「ヴァトナヨークトル氷河の洞窟ツアー」に参加した時、ヨークルスアゥルロゥン氷河湖に寄りましたが、その時にアザラシが湖面から顔を出していました(一瞬すぎて写真を撮れませんでした・・)。
アイスランド近海で獲れる「タラ(鱈)」
島国のアイスランドは漁業が盛んで、タラ(鱈)やサーモン、ロブスターなど海産物が多く獲れます。
中でも、タラを乾燥させた「干したタラ」は、アイスランド人がスナック感覚で食べているおつまみです。
また、干しタラはお酒にもよく合いスーパーにも販売しているので、お土産として買っていく観光客も多いです。
また、アイスランドのタラと言えば過去に「タラ戦争」というイギリスと漁業権で争った歴史があります。
【さいごに】アイスランドの旅行で動物たちと触れよう!
アイスランドで見れる家畜の動物や野生動物たちをご紹介しました。
アイスランドは近年観光業に力を入れていて、動物と触れ合うツアーには以下があります。
アイスランドに訪れたときには、動物たちと触れ合いをして見てはいかがでしょうか?