こんにちは。
当サイトであるicevelを運営しているYamada(@icevel3)です。
手つかずの大自然が残る島国のアイスランド。
アイスランドには氷の洞窟と呼ばれるスポットがあり、世界中から観光客がやってきます。
私は、2018年2月にアイスランドへ訪れました。
氷の洞窟へ訪れるのがアイスランドを選んだ理由の一つで、希望が叶いました。
氷の洞窟に興味がある方の中には、
「氷の洞窟はどんなところ?」
「どうやって氷の洞窟へ行くの?」
「氷の洞窟ツアーの予約方法は?参加時の注意点は?」
など、疑問や知りたいことがあると想います。
今回は、アイスランドにある氷の洞窟について解説をしていきます。
氷の洞窟とは
アイスランドにある氷の洞窟(Ice Cave=アイス・ケイブ)は、主に2つの意味があります。
一つは氷河で形成される空間のことで、洞窟全体が氷で覆われています。
もう一つは、永久凍土の氷がある岩の洞窟です。
前者は氷河の洞窟(Glacier Cave=グレイシャー・ケイブ)と呼ぶのが正しいですが、アイスランドでは氷の洞窟と呼ばれています。
そもそも、氷河は地上に積もった雪が積み重なって氷の塊になり、自身の重さで流動したものです。
アイスランドの各地には氷河があり、氷の洞窟が形成されています。
氷の洞窟ができる理由
氷河が溶けて形成されるのが、氷の洞窟です。
日差しや気温などで氷河の表面が溶けたり、地熱によって地下の氷河が溶けたりします。
氷が溶けて水になって流されることで、氷河の地下に空洞が形成されます。
氷の洞窟は、同じ場所にできるとは限りません。
大規模な氷の洞窟は除きますが、毎年違う場所で形成されます。
氷の洞窟の色について
自然に形成される氷の洞窟の色は青、灰色、黒、白、透明などさまざまです。
氷の色が異なる理由は、氷の圧縮による違いです。
氷河は、地上に降り積もった雪が長い月日をかけて圧縮され、気泡が少なく透明度の高い氷になります。
太陽光が氷に反射されることで、鮮やかな青になります。
なお、氷の洞窟は鮮やかな青だけではありません。
氷の中にも透明度が低いものが存在するので、さまざまな色の氷の洞窟があるのです。
氷の洞窟へ訪れるのに最適な時期
アイスランドにある氷の洞窟へ訪れる最適な時期は、10月から3月の冬です。
冬の時期は気温が低く、氷の洞窟が安定しているため、訪問しやすい季節です。
一部の氷の洞窟は1年中アクセスできますが、基本的に冬の季節に氷の洞窟へ行くことをおすすめします。
氷の洞窟を見られる場所・アクセス
アイスランドで氷の洞窟を見学できる5つの場所とアクセス方法を紹介します。
- ヴァトナヨークトル国立公園
- ラングヨークトル
- ミールダルスヨークトル
- ロフトヘトリル
- ペルトラン
ヴァトナヨークトル国立公園
ヴァトナヨークトル国立公園(Vatnajökull National Park)は、アイスランドの南東部にある国立公園です。
公園内にあるヴァトナヨークトルはアイスランドで最大の氷河で、面積が8,100km²もあります。
氷の洞窟の多くはヴァトナヨークトルで見られ、シーズンになると多くの観光客が訪れます。
ヴァトナヨークトル国立公園の中でも、クリスタル・アイス・ケイブ(Crystal ice Cave)は有名な自然の氷の洞窟です。
2011年に発見されて以降、ほぼ同じ場所で氷の洞窟が出現しています。
クリスタル・アイス・ケイブという名前の由来は、洞窟の内部が水晶のドームに似ていることからです。
洞窟内は最大100人入れるぐらいの広さがあり、観光客に人気があります。
クリスタル・アイス・ケイブのアクセス
クリスタル・アイス・ケイブは、ブレイザメルクルヨークトル(Breiðamerkurjökull)に位置しています。
ブレイザメルクルヨークトルは、ヴァトナヨークトル国立公園の南側に位置する氷河です。
クリスタル・アイス・ケイブのツアーに参加する場合、集合場所はヨークルスアゥルロゥン(Jökulsárlón)にある駐車場がほとんどです。
ヨークルスアゥルロゥンはアイスランド南部にある湖で、湖からクリスタル・アイス・ケイブまで専用の車で移動します。
レイキャビクからヨークルスアゥルロゥンまでの距離は約380kmあり、車で5時間以上かかります。
ラングヨークトル
ラングヨークトル(Langjökull)は、アイスランドの西部にある氷河です。
面積は953km²あり、アイスランドにある氷河では2番目の広さです。
ラングヨークトルには自然で形成された氷の洞窟がありますが、ほかにも「イントゥ・ザ・グレイシャー(Into the Glacier)」という人口の氷の洞窟があります。
イントゥ・ザ・グレイシャーは1年中アクセスできる氷の洞窟で、2015年に開通しました。
氷の洞窟は海抜1,260mに位置しており、洞窟の全長は約500mほどです。
イントゥ・ザ・グレイシャーの内部はLEDライトで照らされており、洞窟の中にはチャペルもあります。
イントゥ・ザ・グレイシャーのアクセス
イントゥ・ザ・グレイシャーのツアーに参加する場合、集合場所はレイキャビクやフーサフェル(Húsafell)、クラキ(KLAKI)などです。
フーサフェルは農場と教会がある土地で、冬の期間(10月16日〜5月31日)の集合場所になっています。
クラキはラングヨークトルのベースキャンプ地で、夏の期間(6月1日〜10月15日)の集合場所です。
レイキャビクからフーサフェルやクラキまでの距離は約100kmで、車では約2時間かかります。
ミールダルスヨークトル
ミールダルスヨークトル(Mýrdalsjökull)は、アイスランドの南部にある氷河です。
面積は約590km²あり、アイスランドにある氷河では4番目の広さです。
ミールダルスヨークトルには、カトラ・アイス・ケイブ(Katla Ice Cave)と呼ばれる氷の洞窟があります。
カトラは、アイスランドで最大規模の活火山です。
ミールダルスヨークトルの下にカトラ火山が位置していることから、カトラ・アイス・ケイブと呼ばれています。
カトラ・アイス・ケイブは自然に形成された氷の洞窟で、1年中アクセスができます。
洞窟の内部は青と黒で、黒色なのは噴火による灰です。
カトラ・アイス・ケイブのアクセス
ミールダルスヨークトルの近くにはヴィーク(Vik)という町があり、氷の洞窟ツアーの集合場所になることが多いです。
ヴィークから氷の洞窟へは、専用の車で移動します。
カトラ・アイス・ケイブは地下に位置しているので、軽いハイキングをして氷の洞窟の入口まで目指しましょう。
なお、レイキャビクからヴィークまで距離は約190kmあり、車では約2時間30分かかります。
氷の洞窟ツアーによっては、レイキャビクから出発することもあります。
ロフトヘトリル
ロフトヘトリル(Lofthellir)は、アイスランドの北部にある溶岩洞窟です。
洞窟の長さは約370mで、約3,500年前に起きた火山の噴火で誕生しました。
ロフトヘトリルは岩でできた氷の洞窟で、洞窟には氷の彫刻があります。
天然でできた氷の彫刻は、岩から壁や天井をつたった水滴で形成されます。
洞窟内は年間を通して0℃に近い温度のため、氷は解けません。
ロフトヘトリルのアクセス
ロフトヘトリルの場所は私有地で、基本的にツアーでしか行けません。
氷の洞窟ツアーの集合場所は、ミーヴァトン(Mývatn)という湖です。
ツアーでは、ミーヴァトンからハバンフェル(Hvannfell)という山の近くにある駐車場まで車で移動します。
30分ほどハイキングをすると、ロフトヘトリルの入口へ到着します。
なお、ミーヴァトンの近くにある町はアークレイリ(Akureyri)です。
ミーヴァトンからアークレイリまでの距離は約100kmで、車で約1時間30分かかります。
ペルトラン
ペルトラン(Perlan)は、アイスランドの首都であるレイキャビク(Reykjavik)に位置する自然博物館です。
博物館の中には、氷の洞窟の展示がされています。
ペルトランにある氷の洞窟は人口で作られたものですが、アイスランドの山にあった350トン以上の雪を使用して作られています。
氷の洞窟の長さは約100mあり、安全にかつアクセスしやすい場所です。
ペルトランの氷の洞窟へは、チケットを払えば入場できます。
ペルトランのアクセス
レイキャビク市内にあるペルトランは、丘の上に位置しています。
レイキャビクの中心地からペルトランまで、徒歩だと約30分です。
建物の近くには市営バスの停留所があり、無料の駐車場もあります。
氷の洞窟へは専門ガイドの同行が必要
ペルトランを除き、氷の洞窟へ入るには専門ガイドの同行が欠かせません。
氷の洞窟は自然に形成されるため、洞窟の崩落や落氷、陥没穴などの危険性があります。
ほかにも、氷の洞窟の付近までは専用の車でないと行けないことが多いです。
氷の洞窟へ安全に行くには、経験豊富な専門ガイドが同行するツアーを予約しましょう。
私は、日本で事前に「Guide to Iceland」という現地のツアーを取り扱うWebサイトを利用して、1泊2日の氷の洞窟・南海岸・氷河湖を回るバスツアーを予約しました。
Webサイトは日本語対応しており、さまざまな氷の洞窟ツアーを取り扱っています。
【Guide to Iceland】
氷の洞窟ツアーはこちら
日本語ガイド付きの氷の洞窟ツアーはある?
私が利用したGuide to Icelandでは、日本語を話せるガイド付きのツアーは基本的に取り扱っていません。
ガイドの説明は英語でしたが、氷の洞窟は自然を体験するツアーなので、英語が苦手な方でも楽しめると思います。
「氷の洞窟ツアーに行くなら日本語ガイド付きがいい!」という方には、VELTRA(ベルトラ)という現地ツアーを取り扱うWebサイトを利用するとよいでしょう。
VELTRAでは「氷の洞窟とアイスランドハイライト5泊6日ツアー
」という日本語が話せるドライバーガイド付きのツアーを取り扱っています。
ツアーの開催期間は11月から2月で、年に数回しか開催されていません。
【VELTRA】
日本語ガイド付き 氷の洞窟ツアー予約はこちら
氷の洞窟ツアーに参加するときの持ち物・服装
氷の洞窟ツアーに参加するときに必要な持ち物、服装などを紹介します。
持ち物・服装 | 説明 |
---|---|
アウター・ボトムス | 防水性や防風機能があるもの(濡れる素材は避けるのが吉) |
インナー | 重ね着で温度調整ができる服、吸汗性や速乾性がある服・下着がおすすめ |
帽子 | 洞窟内はヘルメットを被るので、ポンポンが付いていないタイプの帽子を用意 |
手袋 | 手が冷たくなるので必須 |
靴 | アイゼンを装着できる登山靴を用意 |
カバン | 両手が空くリュックやショルダーバッグなどがおすすめ |
氷の洞窟ツアーでは、ヘルメットが貸し出されます。
ほかにも、ツアーの内容によってはアイゼンやピッケル、安全ロープなどもガイドが用意してくれます。
氷の洞窟ツアーの内容・体験談
ここからは、氷の洞窟ツアーの体験談を紹介します。
前述のように、私は1泊2日の氷の洞窟・南海岸・氷河湖を回るバスツアーに参加しました。
氷の洞窟ツアーの集合場所は、ヨークルスアゥルロゥンのすぐ近くにある駐車場でした。
建物には、氷河湖クルーズのツアー予約やカフェ、トイレなどがあります。
駐車場には、氷の洞窟ツアーで使うスーパージープ(大型のジープ)が停車していました。
スーパージープに乗って、氷の洞窟へ向けて出発します。
氷の洞窟までは道路が未舗装のところを走るので、車内は上下に揺れてアトラクション状態でした(笑)。
車酔いしやすい方は、事前に薬を飲んだほうがよいかもしれません。
真っ白な世界をスーパージープで突き進んでいきます!
洞窟の中はスーパーブルー
約30分ほどスーパージープに乗ると、氷の洞窟の入口付近に到着しました。
車を降りると、ガイドが用意してくれたアイゼンを付けて氷の洞窟に入ります。
洞窟の奥へ進むと、スーパーブルーの美しい光景が広がっていました。
約40分ほど洞窟内を自由行動できたので、写真をバシバシ撮りました。
スーパーブルーが広がった洞窟は圧巻の光景です!
氷河をハイキング
氷の洞窟を後にして、次はハイキングです。
ガイドが先導で氷河の上をハイキングしていると、雪から顔を出した氷があるスポットに到着しました。
氷は、太陽の光に反射してサファイアのようです。
ガイドがピッケルで氷を砕いて、ツアーの参加者に配っていました。
氷は1,000年以上前にできたものらしく、不純物はほとんどありません。
ツアーの参加者は、アイスキャンディーのように氷を舐めていました。
氷があるところに30分ほど滞在してから、ふたたびハイキングをしてスーパージープまで戻ります。
そのあと、スーパージープに乗ってツアーの集合場所に戻るのですが、途中で氷河の写真を撮れるように10分ほど時間があり、ツアーは終了となりました。
氷の洞窟ツアーに参加するときの注意点
氷の洞窟ツアーに参加するときには、いくつか注意点があります。
- タイミングによってツアーが開催されない場合がある
- ツアーの予約ができない可能性がある
- ツアーによって年齢制限がある
それぞれ詳しく解説していきます。
タイミングによってツアーが開催されない場合がある
天気が悪いと氷の洞窟の近くまでアクセスできず、ツアーが中止になる可能性があります。
アイスランドの天気は変わりやすく、吹雪になっていると思ったら5分後には晴天になることがあります。
天候によってツアーの内容が変わることがありますが、ツアーが中止になったら代金は返金されるのが基本です。
氷の洞窟ツアーに参加するときには、ツアー会社のWebサイトでキャンセル規約を確認しましょう。
ツアーの予約ができない可能性がある
氷の洞窟ツアーは冬のアイスランドで観光客に人気のため、ツアーが満席になってしまう可能性があります。
1年を通して見られる氷の洞窟は除き、氷の洞窟のベストシーズンは10月から3月なので、早めの予約をしましょう。
ツアーによって年齢制限がある
氷の洞窟ツアーでは、年齢制限を設けています。
会社によって異なりますが、ツアーの最低年齢は8歳から12歳の間が多いです。
幼い子供がいる場合、年齢制限がないラングヨークトルにあるイントゥ・ザ・グレイシャーに行きましょう。
ほかにも、ペルトランにある氷の洞窟の展示も年齢制限はありません。
【まとめ】氷の洞窟は人生に1度は行くべき場所!
アイスランドにある氷の洞窟について解説をしました。
今回の記事をまとめると、以下になります。
- 氷の洞窟は氷河に形成された空間、永久凍土の氷がある岩の洞窟
- 氷の洞窟へ訪れる最適な時期は10月から3月
- アイスランド各地には氷の洞窟を見学できる場所がある
- 氷の洞窟へ行くにはツアーに参加する
- 暖かくて防水性のある服装で氷の洞窟へ行く
アイスランドに訪れたら、氷の洞窟へ行くことをおすすめします。