冬のアイスランド観光でやりたい9つのこと【旅行の基礎知識・モデルコースも解説】

冬のアイスランド観光でやりたい9つのこと【旅行の基礎知識・モデルコースも解説】

こんにちは。
当サイトであるicevelを運営しているYamada(@icevel3)です。

冬のアイスランドは雪に覆われて美しい光景が広がっており、世界中から観光客が訪れる時期でもあります。

アイスランドの冬は、11月・12月・1月・2月・3月です。
一年で冬は気温が低く、日照時間が短い時期です。

冬にアイスランド旅行を計画している方の中には、「おすすめの場所を知りたい」「どのくらい寒いの?」など疑問があるでしょう。

私は2月の冬にアイスランド旅行をしたのですが、上記のような疑問がありました。

今回の記事では、冬のアイスランド観光でやりたいことをまとめました。
旅行すべき理由、冬の天気・気温・服装などの基本知識、モデルコース、イベント情報なども解説します。

※2025年12月2日:情報を更新しました

冬のアイスランドを旅行すべき理由

冬にアイスランドを旅行すべき理由は、主に2つあります。

冬にアイスランド旅行をすべき理由
  • 冬でしか見られない光景がある
  • 閑散期のため費用を抑えられる

冬は、オーロラや氷の洞窟などのベストシーズンです。
雪が積もって銀世界が広がる時期でもあります。

また、冬は旅行の閑散期で、夏の繁忙期よりも宿泊代やレンタカー代が安くなる傾向があります。

冬のアイスランド旅行の基本知識

冬にアイスランド旅行をする方は、以下の基本知識を押さえましょう。

冬のアイスランド旅行の基本知識
  • 気温|比較的暖かい
  • 風|強い日が多い
  • 日照時間|短い
  • 降雪量|比較的少ない
  • 服装と持ち物|防寒対策は必須
  • 移動手段|レンタカー・バスなど

気温|比較的暖かい

冬のアイスランドの平均気温は0℃前後です。

北極圏の近くに位置するアイスランドですが、島の南側に流れるメキシコ湾流(暖流)によって気温は比較的暖かい傾向にあります。

首都「レイキャビク」では、冬の平均気温は-0.5℃から1.1℃です。
最低気温(日平均)は、-3℃から-1.3℃になります。

アイスランドの北部に行くと、気温は低くなります。
北部の大きい都市「アークレイリ」では、冬の平均気温は-2.2℃から-0.4℃です。
最低気温(日平均)は、-5.5℃から-3.5℃になります。

風|強い日が多い

冬のアイスランドは風が強いですが、原因の一つが低気圧です。

「アイスランド低気圧」と呼ばれる低気圧は、アイスランドとグリーンランド南部の間に出現します。
冬の時期は低気圧が発達するため、風が強い日も多いのです。

日照時間|短い

アイスランドは高緯度に位置しているため、冬の日照時間は短いです。
一年で最も暗い12月は、日照時間が4時間から5時間ほどしかありません。

都市ごとの平均日照時間(月別)を、以下の表にまとめました。

レイキャビク
平均日照時間
アークレイリ
平均日照時間
11月 38.5 15.0
12月 12.1 0.0
1月 26.9 7.0
2月 51.8 36.0
3月 111.1 77.0

アイスランドの北部にあるアークレイリは、レイキャビクよりも日照時間が短いです。

降雪量|比較的少ない

アイスランドで雪が降る本格的なシーズンは冬です。

降雪量は場所によって大きく異なりますが、レイキャビクの年間降雪量は30cmから40cmほどです。

アークレイリなどの北部では、積雪が100cmを超えることもあります。
ほかにも、標高の高い山や地方は降雪量が多いです。

アイスランド南部の海岸線は、暖かい風の影響で降雪量は少なめです。

服装と持ち物|防寒対策は必須

メキシコ湾流の影響で、アイスランドは比較的暖かいです。
しかし、風が吹くと体感温度が下がるので、防寒対策は必須になります。

重ね着をすると、屋内の暖かいところでも体温調整ができるのでおすすめです。

冬のアイスランドの服装・持ち物を以下にまとめました。

項目 概要
トップス
  • 防寒・防水機能のダウンジャケットを用意
  • 保温性・吸湿性のあるウールセーターがおすすめ
  • 吸汗速乾性のあるインナーだと汗冷えしにくい
ボトムス
  • 防水性のズボンを用意
  • ジーンズは雪や雨で濡れて体温が低下するので、好ましくない
  • 足首が隠れて暖かく滑りにくい冬用を用意
その他
  • 帽子・手袋・マフラーは防寒対策で必須
  • カイロを用意するとよい

暖かい服装を選んで、冬のアイスランドを楽しみましょう。

移動手段|レンタカー・バスなど

アイスランドでは鉄道がないため、観光客の主な移動手段はレンタカーやバスなどです。

冬は道路状況が悪くて天気が変わりやすいため、レンタカーで移動する方は安全運転を心がけてください。

2WDより4WDの車のほうが、道路状況や天候状況が悪くても比較的安定して走れます。

一方、世界中から観光客が訪れるアイスランドでは旅行会社が多くあり、ツアーバスを提供しています。
「国際免許証を持っていない」「冬道運転は自信がない」方は、ツアーバスの参加がおすすめです。

ほかにも、レイキャビクおよび一部の区間では、市営バスのストライトウ(Strætó)が走っています。

冬のアイスランド観光でやりたい9つのこと

観光目的で冬のアイスランドへ訪れるときにやりたいことを9つ紹介します。

冬のアイスランド観光でやりたい9つのこと
  • オーロラを見る
  • 氷の洞窟ツアーに参加する
  • 氷河ハイキングツアーに参加する
  • ゴールデンサークルを巡る
  • 温泉に入る
  • 南海岸を巡る
  • スノーモービルツアーに参加する
  • シュノーケリング・ダイビングをする
  • 動物のアクティビティ・ツアーに参加する

オーロラを見る

アイスランドのオーロラ

高緯度に位置するアイスランドでは、オーロラを見れます。
冬は日照時間が短いため、オーロラの鑑賞に適した時期です。

明かりのある街でもオーロラを見れますが、光害の影響が少ない郊外のほうが見られる条件は良いです。

現地ではツアーが開催されているので、ガイドがオーロラ鑑賞できる場所まで連れてってくれます。

風が強い日もあるので、防風機能のあるアウターなど暖かい格好でオーロラを見ましょう。

氷の洞窟ツアーに参加する

氷の洞窟

冬のアイスランドで行きたいところが、氷の洞窟です。

氷の洞窟は、氷河にできた空間です。
太陽や地熱によって、氷河の一部が溶けて洞窟が形成されます。

氷河は透明度の高い氷のため、太陽の反射で洞窟内は鮮やかな青になることがあります。

なお、安全性の観点から氷の洞窟へ入るにはツアーの参加が基本です。
ほとんどのツアーでは、ヘルメットやアイゼンなどの装備を提供しています。

氷河ハイキングツアーに参加する

氷河ハイキング

アイスランドの氷河を楽しむアクティビティの一つが、氷河ハイキングです。
ガイド同行のツアーに参加することで、氷河の上を歩けます。

アイゼンやヘルメットなど、氷河ハイキングに必要な装備はツアー会社が用意してくれます。

防水の上着やハイキングブーツ、手袋、帽子などを用意して氷河ハイキングツアーに参加しましょう。

ゴールデンサークルを巡る

ストロックル

アイスランドの観光ルートであるゴールデンサークルは、冬に訪れるのもおすすめです。

ゴールデンサークルで有名な観光スポットは、シンクヴェトリル・ストロックル・グトルフォスなどです。

シンクヴェトリル(Thingvellir)は、世界文化遺産に登録されている国立公園です。
冬は一面の雪景色が広がり、夜はオーロラ鑑賞に適した場所でもあります。

ストロックル(Strokkur)は、地熱地帯にある間欠泉です。
冬は空気が冷たいので、熱湯が地上に噴出すると迫力のある蒸気が見られます。

グトルフォス(Gullfoss)は、落差32mの滝です。
降り積もった雪とダイナミックに流れる滝は、幻想的な光景が広がっています。

ゴールデンサークルはレイキャビクからも近く、冬でも日帰りのツアーがあります。
自由にゴールデンサークルのエリアを巡りたい方は、レンタカーを借りましょう。

温泉に入る

スカイラグーン

冬のアイスランドは気温が氷点下にもなるので、温泉に入って体を温めましょう。

火山活動が活発なアイスランドでは、さまざまな場所で天然温泉が湧き出ています。

アイスランドの天然温泉で有名な施設の一つが、スカイラグーン(Sky Lagoon)です。
2021年にオープンした比較的新しい施設で、水は天然のミネラルが豊富に含まれています。
地熱水のプールからは海を見渡せることができ、美しい光景が広がっています。

温泉で冷えた体を温めて、リフレッシュしましょう。

南海岸を巡る

アイスランドの南海岸

冬のアイスランドに訪問したら、南海岸を巡りましょう。

アイスランドの南海岸は、氷河・火山・滝・黒い砂浜など自然豊かな景観が広がるエリアです。

南海岸を巡るときに立ち寄りたい代表的な観光スポットを、以下にまとめました。

観光スポット 概要
レイニスフィヤラ 海岸線にある黒い砂浜
セリャラントスフォス 落差60mの滝
スコゥガフォス 幅25m・落差60mの大きな滝
ヴァトナヨークトル アイスランド最大の氷河
ヨークルスアゥルロゥン 氷河の塊・氷山が浮かぶ湖
ダイヤモンドビーチ 氷河の塊が打ち上がる黒い砂浜
DC-3飛行機 飛行機の残骸(1973年にアメリカ海軍の飛行機が墜落)

レンタカーを借りている方は、自由に南海岸を巡れます。

運転免許がない方や冬道が苦手な方は、ツアーに参加しましょう。
現地では、冬でもアイスランドの南海岸を巡るツアーが開催されています。

スノーモービルツアーに参加する

氷河でスノーモービルしている様子

アイスランドでは、氷河をスノーモービルで駆け抜けるツアーが開催されています。

ヴァトナヨークル・ラングヨークトル・ミルダルスヨークトル・エイヤフィヤトルヨークトルなど、さまざまな場所でスノーモービルツアーが開催されています。
なかでも、ラングヨークトルはレイキャビクから車で2時間~2時間30分ほどで行ける氷河です。

氷や雪に覆われた広大な平原をスノーモービルで疾走するのは、一生の思い出になるでしょう。

なお、スノーモービルを運転するには日本の運転免許証と国際運転免許証の用意が必要です。
旅行会社によっては、免許がない方でも後部座席に乗ってツアーに参加できます。

シュノーケリング・ダイビングをする

シルフラ

冬のシルフラでシュノーケリングやダイビングをしましょう。

シルフラは、北アメリカプレートとユーラシアプレートの裂け目に形成された空間です。

裂け目は水で満たされており、ラングヨークトル氷河を源流としています。
氷河から溶けた水は、溶岩によって長い時間をかけてろ過されているので、透明度が高く不純物が少ないです。

シルフラは、地球の裂け目をシュノーケリングやダイビングで泳げる貴重な場所です。
水温は年間を通して2℃〜3℃ほどですが、ドライスーツを着てシュノーケリングやダイビングを楽しめます。

なお、シルフラはシンクヴェトリル国立公園に位置します。

動物のアクティビティ・ツアーに参加する

クジラ

冬のアイスランドで動物と触れ合うアクティビティや、野生動物を観察するツアーに参加するのもおすすめです。

代表的な動物のアクティビティ・ツアーを以下にまとめました。

アクティビティ・ツアー 概要
ホエールウォッチング 閑散期だが、クジラ・シャチ・イルカなどが見られる
犬ぞり 犬と共にアイスランドの大自然を満喫できる
乗馬 アイスランディック・ホースに乗ってアイスランドの風景を楽しめる

上記のアクティビティ・ツアーは、現地で開催されています。

冬のアイスランド旅行のモデルコース

冬にアイスランド旅行をする方に向けて、モデルコースを提案します。
今回は、5日間の旅行を想定しています。


1日目ブルーラグーンに行く
ブルーラグーンは、アイスランドで最大の温泉施設です。

レイキャビクからブルーラグーンまでの距離は約50kmで、直行便のバスが出ています。

半日の滞在でもゆっくり楽しめるので、温泉に浸かって冷えた体を温めましょう。


2日目ゴールデンサークルを回る
日帰りの現地ツアーに参加して、ゴールデンサークルを回ります。

ツアーの多くは、レイキャビクから出発します。

所要時間はツアーによって異なりますが、主に半日から1日です。


3日目南海岸を観光する
レイキャビクを出発して、南海岸を観光します。

セリャラントスフォス、スコゥガフォス、レイニスフィヤラのブラックサンドビーチ、DC-3飛行機などの観光スポットに立ち寄りましょう。

南海岸の周辺には町がいくつかありますが、翌日のツアー参加を考えるとホプン(Höfn)にある宿泊施設を利用するのがおすすめです。

車を借りない方は、現地の南海岸ツアーに参加しましょう。


4日目氷の洞窟や氷河湖に行く
ヴァトナヨークトル国立公園で氷の洞窟ツアーに参加します。
ツアーの集合場所は、ヨークルスアゥルロゥンの駐車場です。

氷の洞窟ツアーが終了したら、ヨークルスアゥルロゥンやダイヤモンドビーチを訪れましょう。


5日目市内を観光
レイキャビクを観光しましょう。

市内の観光で訪れたいところがハットルグリムスです。

ハットルグリムスはアイスランド最大の教会で、街の中心部に位置しています。
教会内には展望台があり、市内を一望できます。

レイキャビクは比較的コンパクトな街なので、徒歩で回ることも可能です。


アイスランドで行われる冬のイベント

ハットルグリムス教会と打ち上げ花火

冬の期間中にアイスランドで行われる主なイベントは、以下のとおりです。

イベント 概要
イマジン・ピース・タワー
  • レイキャビク郊外のヴィーズエイ島にあるアート作品
  • 空に向かって光の柱が放射される
  • 点灯日(2025年10月9日~12月7日・12月21日~31日・2026年2月18日・3月20日~27日)
アイスランド・エアウェイブス
  • レイキャビクで開催される音楽フェスティバル
  • 開催日(2026年11月4日〜7日)
クリスマス
  • 12月にさまざまな場所でイルミネーションやクリスマスマーケットが開催される
大晦日
  • 12月31日に打ち上げ花火や焚き木などが行われる
ソーラブロート
  • アイスランドの伝統的な冬至祭で、期間は1月中旬から2月中旬
  • 一部のレストランでは、伝統料理(羊の頭部・サメを発酵した肉)を味わえる
ウィンター・ライト・フェスティバル
  • 2月上旬にアイスランドの首都圏で行われるフェスティバル
  • 夜の博物館・プール・光のアート作品など、さまざまなイベントが無料で体験できる
フード・アンド・ファン
  • 2月または3月にレイキャビク市内のレストランで行われる美食イベント
  • 世界的に有名なシェフが地元の食材を使用して料理をする

タイミングが合えば、イベントに参加するとよいでしょう。

【まとめ】冬のアイスランドは穴場のシーズン

冬のアイスランド観光・旅行について解説しました。
今回の記事をまとめると、以下のとおりです。

まとめ
  • 高緯度ながら冬でも比較的温暖だが、風の強い日が多くて日照時間が短い
  • 冬のアイスランドは旅行の閑散期で、費用を抑えられる
  • 氷の洞窟やオーロラなど、冬にやりたいことはたくさんある
  • クリスマスや年末年始など、冬はさまざまなイベントが開催されている

アイスランドは天候が変わりやすいため、暖かい服装選びをおすすめします。

冬のアイスランド旅行の参考にしていただければ幸いです。

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